アレクサンダーテクニーク

手持ちの資源でやりくりする


こんにちは、川浪です。

先日「もういちど村上春樹にご用心」(内田樹)を読みました。

そこに、こんな一説がありました。

少し長いけど引用します。

「身体は有限の資源である。手足はワンセットしかないし、骨の数も臓器の個数も決まっている。

だから、身体的パフォーマンスを上げるというのは何か強化装置のようなものを外から付加することではない。

(そうしたがる人も多いが、それは失敗を宿命づけられている)

私たちは「手持ちの資源でやりくりする」ことしかできない。

使えるものは何でも使うこと。

そういう使いみちがあるとは思わなかったものの思いがけない用途を発見すること。

それが「家政」の要諦である。

これは知られる限り、身体のパフォーマンスを高い水準に維持する、持続可能な唯一の方法である」

これを読んで、僕がレッスンで大事にしていることと同じだなぁ、という気がしました。

例えば、僕が好きなこんなドラマーがいます。

どうひっくり返っても、こんな演奏ができるようになるとは思えません。笑

どんな楽器の方でも、日本人と海外の演奏家を比べると、決して超えることのできない壁を感じることがあると思います。

生まれ持って与えられたものは、人それぞれ違います。

しかし、それを悔やんでも仕方ありません。

私たちに出来ることは、今ある資源をいかに有効に使うか、なのです。

僕のレッスンでは、そのために必要なことをお伝えしているつもりです。

もう一つのポイントは「持続可能な」というところです。

例えば、気合と根性で、むりやり演奏能力を向上させることは可能だと思います。

しかし、その効果は一時的です。

たいてい、身体を痛めたり、故障したりします。

僕は、職業柄、たくさんの演奏動画をウォッチしていますが、身体の使い方がいまいちでも、素晴らしい演奏をされる方も大勢います。

しかし、そういう方を年代ごとに見ていくと、最新の映像をピーク時と比べると、、、ということがよくあります。

僕から見て、身体の使い方がきれいだと思う方は、歳を重ねても、演奏のキレが変わりません。

というわけで、内田先生のおっしゃる「身体のパフォーマンスを高い水準に維持する、持続可能な唯一の方法」を実践可能なレベルまで落とし込んで、レッスンを行っているつもりです。

こういった思想に共感いただける方は、ぜひレッスンに来ていただければ、決して後悔はさせません。

余談ですが、僕は内田樹も村上春樹も大好きです。

僕の教育思想は内田先生の影響を多分に受けていますし、村上春樹はとあるレールを踏み外すキッカケになってます。

その話はまた機会があれば。笑