アレクサンダーテクニークでアンサンブルを向上させる方法
こんにちは、川浪です。
先日、レッスンを受講されているチェロ奏者の方から、こんな体験談をうかがいました。
「レッスンに通い始めてから、以前より、ビブラートがかかるようになった。
オーケストラのチェロパートで、前の方で演奏しているので、自分がビブラートをよくかけるようになったことで、パート全体でも、響きが増した」
とのことでした。
この話をきいて、とても嬉しく感じました。
というのも、アレクサンダーテクニークを学ぶことは、個人の演奏技術を向上させるだけでなく、アンサンブル全体を向上させる可能性があると思っているからです。
現実には、僕の活動のメインは個人レッスンで、なかなかアンサンブルの現場で指導することがありません。
アンサンブルを向上させる可能性を信じていますが、プロとして演奏活動をされている方から、そのようなフィードバックをいただいたことで、その可能性に、より確信を得ることが出来ました。
いずれ、そのオーケストラのチェロパートは、大変響きがよい、と評判になるかもしれません。笑
そういう流れで、今回は、レッスンで実際に受けた、アンサンブルに関する質問と、それについてのレッスンを紹介したいと思います。
クラリネット奏者の方のレッスンで「サックスとのデュオで、もっと音量を出してと言われるので、なんとかしたい」という質問でした。
もちろん、これに対して「もっと音量を出すための方法」をお伝えすることはできます。
しかし、僕は、それが本当に必要な答えだと思いませんでした。
というのも、楽器として、サックスとクラリネットを比べた時に、音量で張り合うには限界があるからです。
そして、実際には、サックスとクラリネットでは、音色が違うので、音量で張り合う必要もありません。
では、どのような音色で演奏するのがよいのか。
そして、それを演奏するためには、どのような身体の使い方が必要か。
という風にレッスンを進めていきました。
個人の演奏技術を高めることも、もちろん必要ですが、このように、音楽全体の中で、どのような演奏をするのか考えるということも、非常に重要です。
僕のレッスンでは、演奏の目的は何か、そしてそれを実現するには何が必要か、を考えて、お伝えしています。
そうすることで、アンサンブルも向上していくと考えています。
クラリネットの方は、今回のレッスンで伝えた内容を、ぜひ実践されるとおっしゃっていました。
また、報告があれば、このブログで紹介したいと思います。