サックスの音色をよくしたい、という方へのレッスン
こんにちは、川浪です。
先日「サックスの音色をよくしたい」という方がレッスンに来られました。
それについてレッスンすると、本人もはっきりと自覚されるくらい、音が変わりました。
「体験談で音が変わるというのは半信半疑だったけど、本当だったんですね」という感想をいただきました。
はい、もちろん本当です。笑
では、一体どのようなレッスンをしたのか紹介します。
まず、アレクサンダーテクニークのレッスンでは、必要なことをする、不必要なことをやめる、の二つの方向性があります。
必要なことをする、とは、演奏に必要なことをする、ということです。
サックスの音を出すためには、楽器をかまえる、指でキーの操作をする、口や舌をコントロールする、呼吸をするなど、必ず必要となる動作があります。
それとは別に、楽器演奏に不必要なことをしていて、それが演奏の弊害になっていることも、多々あります。
では、必要なことをするのと、不必要なことをやめるのと、どちらからアプローチしていくかというと、かならず「やめる」ほうからです。
なぜかというと、とりあえず音は出ているので、多少は必要なことをやっているわけです。
(全く音が出せないと、話は別になりますが)
また、巷のメソッド、トレーニング、エクササイズなどは、やる方ばかりに注目していて、そういう意味でも、不必要なことをやめていくアプローチが重要です。
これまでレッスンしてきた中でも、不必要なことをやめるだけで、結果が改善することがほとんどです。
ちなみに、これは一般的に言われる脱力とは、まったく違うイメージです。
脱力は、ぶらんぶらん、だるんだるん、というイメージでしょうが、それは必要なことすら起こっていない状態です。
必要なことと、不必要なことを見極めて、不必要なことだけをやめていくのです。
では、何が不必要なのかというと、残念ながら一概には言えません。
人の癖はそれぞれ違うので、まず自分がどのような癖があるのか、しっかり観察する必要があります。
今回の場合は、楽器を吹く時に、胸の前のあたりを固めてしまい、それが呼吸の制限となっていました。
というわけで、あなたの演奏を改善したいと思った時に、まずは演奏に必要なことは何かを考え、それに必要ないことをしていないか、をぜひ観察してみてください。