アレクサンダーテクニーク

楽器を演奏する時の姿勢の捉え方について


こんにちは、川浪です。

楽器を演奏する上での、「姿勢」の捉え方について、書こうと思います。

姿勢というと、多くの方は、「姿勢には、正しい位置がある」というように、考えていると思います。

「背筋を伸ばす」とか「胸をはる」といった状態を、良い姿勢で、逆に「猫背」はよくない、といった具合です。

しかし、こういった捉え方は、あまり役に立ちません。

なぜなら、姿勢というのは、固定されたものではなく、その状況に応じて、変わる必要があるからです。

例えば、バイオリンを弾く時を想像してみましょう。

バイオリンを弾くときには、右手も、左手も、複雑に動いています。

人間の体というのは、全身でバランスを取るので、手の位置が変われば、その他の体の部分も、動く必要があるのです。

この時に、姿勢は、正しいポジションがあって、固定されていると考えると、バランスをとるために必要な動きをすることができません。

では、演奏を自由に行うためには、姿勢をどのように捉えることが、役に立つでしょうか。

僕のレッスンでは、「姿勢」という言葉を使わずに、「必要なときに必要なだけ、自由に動ける状態」が、バランスのとれた状態だと伝えています。

効率的に体をうごすための位置は、その瞬間ごとに変わります。体を固定せずに、自由に動ける状態でいることで、バランスの良い状態で、演奏することが出来るのです。