アレクサンダーテクニーク

衝撃!演奏歴が長いほど下手になる話


こんにちは、川浪です。

何年、何十年と、楽器歴を重ねていけば、きっと演奏技術は向上するはず。

少なくとも下手にはまるまい。

そう考える方も、多いと思います。

しかし、最近読んでいる「超一流になるのは才能か努力か?」という本によれば、それは大きな間違いだそうです。

(タイトルからして、音楽家にとっての永遠のテーマですね。笑)

この本によると、

「ひとたびそこそこのスキルレベルに達し、運転でもテニスでもパイを焼くのでも特に意識せずにできるようになってしまうと、そこで上達は止まるのだ。

これは誤解されがちな点で、運転、テニス、あるいはパイを焼くのを続けていれば、それは一つの練習形態といえ、継続すればペースは緩やかかもしれないが能力は向上しつづけると思っている人が多い。

運転歴二〇年の人は五年しか運転していない人より上手である、二〇年医者をやっている人は五年しか経験のない若手より優れている、二〇年教壇に立っている教師は五年しか教えていない教師より上である、と思いこむのだ。

だが、それは誤りだ。

一般的に、何かが「許容できる」パフォーマンスレベルに達し、自然にできるようになってしまうと、そこからさらに何年「練習」を続けても向上につながらないことが研究によって示されている。

むしろ二〇年の経験がある医者、教師、あるいはドライバーは、五年しか経験がない人よりやや技能が劣っている可能性が高い。

というのも、自然にできるようになってしまった能力は、改善に向けた意識的な努力をしないと徐々に劣化していくためだ」

ということだそうです。

本書では、医者、教師、ドライバーの例が上げられていますが、おそらく音楽家でも同じでしょう。

漫然と練習を続けているだけでは、上達はおろか、現状維持すら難しいはずです。

そう言われると、心当たりのある方も多いのではないでしょうか?

では一体どのような練習に取り組めばいいのでしょうか。

これについても、同じ本から引用します。

「一般的に壁を乗り越える方法は「もっと頑張る」ことではなく、「別の方法を試す」ことだ」

では、楽器演奏における「別の方法」とは何か。

僕がレッスンでお伝えしている「身体の使い方」はその一つです。

レッスンを受講される方は、これまでの練習に行き詰まりを感じており、打開策を求めて、僕のレッスンに来られる方ばかりです。

演奏を、「身体の使い方」という新しい観点で捉え直すことにより、壁を乗り越え、次のステージに上がられた方は大勢います。

僕自身の経験で言うと、ある時「身体の使い方」のレッスンをしているだけは、これ以上のレッスンクオリティの向上は望めない、と気づきました。

そこで、自分の提供するレッスンを「身体の使い方」ではなく、「音楽家のサポート」と捉え直すことにより、現在、様々な楽器(ドラム、ギター、ピアノ、ボーカル、サックス、バイオリン)に取り組んでおり、とても効果を発揮しています。

(たった一つ問題があるとすれば、練習が大変、ということです。笑)

というわけで、もしあなたが自身の演奏に停滞を感じており、これ以上の上達が難しいと感じているなら、ぜひ、これまでやったことのない「別の方法」を試してみてください。

そして、その一つの選択肢として「身体の使い方」という観点から、演奏を捉えなおしてみてはいかがでしょうか。

☆グループレッスン開催します。

2017年8月20日(日)13時~

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